相続財産に入りそうで入らないもの

生命保険金

相続財産となるのは,受取人を被相続人本人とする場合とされています。

それ以外の特定の者を受取人とする場合は,第三者のためにする契約の一種であって,保険契約の効果として保険金請求権を取得する,つまり相続によって保険金請求権を取得するのではないから,相続財産ではないとされています。

同様に,受取人が保険契約や保険約款で「相続人」とされている場合であっても,死亡時の相続人を受取人と指定した「死亡時の相続人のため」にする契約として,相続財産ではないとされています。

以上,生命保険金はほとんどが相続財産となりません。

したがって,受取人が相続放棄をしても生命保険金は受け取れます。

なお,受取人が相続する場合に,生命保険金あるいはその一部が特別受益であるとされることがあります。

死亡退職金

基本は相続財産です。

但し受給権者が法律や支給規程で定められている場合は死亡退職金の支給は遺族の生活保障を目的とするものであるから規定された遺族が自己固有の権利として死亡退職金を取得することになる,したがって相続財産ではない,とされています。

受給権者の定めのある死亡退職金は相続財産となりません。したがって,受給権者が相続放棄をしても死亡退職金は受け取れます。

なお,受給権者が相続する場合に,死亡退職金が特別受益であるとされることがあります。

相続税

上記二つのいずれも相続税が課されますが(詳細は省略),控除額がある。全金額が課税価格となるわけではありません。

弁護士が喜ぶ相続の相談のしかた

相談料支払って,その上,喜ばせるとは何事!!

お怒り,ごもっとも。
こう考えたらどうでしょう。弁護士は「トリュフを探す豚である」と・・・
この豚のレンタル料はそこそこ高いです。
そこそこ高いレンタル料を払う以上,しっかりトリュフを探してくれないと困ります。
トリュフを探させるために豚が力を発揮するようにしましょう。
つまり,相談料を払う以上,求めるべきよいアドバイスを弁護士から引き出すようにした方が得だ,ということです。

たぶん全ての弁護士にあてはまる

と思うのですが,お客さんの話を聞きつつ,いろいろ関連事項を頭で考えています。
他のことを考えずに,話だけに集中して聞いてほしいというのはわかりますが,それをやると,極端な話,今は集中して聞きますが,回答はその後考えるので後日になります,みたいなことになります。これは極端としても普通の相談時間の倍はかかるのではないでしょうか。
いずれにしても弁護士には相談を聞きながら,関連事項を考えてもらうことになります。

聞く労力を軽くする

「○○さんはこれこれこういう人で,□□の年に△△をやって・・・
その弟に☆☆さんという人がいて,その人はうちのお父さんと同じ趣味をもっていたんだけど,両親からかわいがられて,××の仕事で・・・・」という説明はマズい。
弁護士の回答として「あらそう,大変ね~~」で済むならそういう話し方でよいのですが・・・・
関連事項・法律的なことを考えさせながら,話を聞かせるのですから,聞く方の労力を軽くする話し方をしてください。

枠組みを話す,相続なら・・・

まず,被相続人,つまり死んだ人

死んだ人の名前,性別,死亡日,住所・・・
なお,固有名詞の使用は話の誤解を回避するために有用と私は思います。「その人」「この人」と言った場合,話す人と聞く人で別の人を指してると考えるかもしれません。「太郎さん」「花子さん」なら,そのようなことはありません。

その次に関係者です

配偶者,子供,両親,兄弟姉妹などです。

次に遺言の有無です

できればどこまで調べたかもさらりと説明しましょう。
なお,遺言があるとする場合,遺言無効がありえるので,遺言の時期とそのときの被相続人の判断能力も一応問題になる。また,より新しい遺言が出てくれば古い遺言は効力が制限される。

最後に遺産の内容です

現金,預金,不動産,株式など・・・
会社経営者であれば,会社の資産も問題になるかもしれません。

念のため

生前贈与も聞きます。

・・・とここまで来てから,いよいよお悩みの内容に入ります。

話すばかりでなく,質問もよく聞く

弁護士が,回答するにあたり,情報が不足していることがあります。そのため,弁護士は大抵質問をします。
情報不足の他,弁護士は複数質問して疑問点を解明したり,事案の焦点を絞ったりします,
質問の途中で別のことを相談者の方が話し始めたり,質問に答えてくれないことも多いです。そういうときは「長時間になるのではないか」「大切な相談料が無駄になるのではないか」と相談時間の経過が気になり始めます。時間限定の無料相談の場合,尻切れトンボを覚悟することもあります。
しかし,そういうときに出る話こそ相談者の方が一番言いたいことではあるでしょうから,難しいところです。

まとめ

以上のように,枠組みから話をすると,まず必須情報の漏れがなくなりますし,付加的な話についても弁護士の頭に入りやすく,
短時間でも的確なアドバイスが得られる可能性が俄然高くなります。

「○○と弁護士は使いよう」ですね!